未成年の動物虐待を公衆衛生学の視点から考える

埼玉県の中学校に進入した上、教諭を刺した高校生のニュースが昨日報道されました。その後の取り調べで高校生は猫への危害に関与した事を自白しました。子どもの動物虐待は何を意味するのでしょうか。小児公衆衛生学の視点から解説していきます。
今西洋介 2023.03.02
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3/1 埼玉県戸田市で17歳高校生が刃物を持って男が中学校に進入、60歳の男性教員が刺されるという事件が起きました。被害に遭われた60歳の男性の一日も早い回復をお祈りします。

しかし、子どもの公衆衛生に携わる人間として気になる報道がありました。報道では、犯人は最近周辺で起きた猫のバラバラ遺体事件に関与している事を認めました。

記事中にもありますが、1997年に起きた神戸児童連続殺傷事件でも犯人Aが猫殺しに関与していたのは記憶に新しいです。

では、未成年が動物虐待を行うことは小児公衆衛生学的にどのような意味があるのでしょうか。今回はこの分野でエビデンスとしてわかっている事をまとめたいと思います。

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続きは、3203文字あります。
  • 子どもの動物虐待とは
  • 攻撃性と子どもの動物虐待
  • マイオピニオン

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