子どものインフルエンザ治療と予防・最近の話題

小児医療現場にインフルエンザウイルスの流行が戻ってきました。子どもにとってインフルエンザは侮れません。かかる機会も多く、そして死亡率や後遺症を残す子どもが一定数います。しかし予防接種もあります。今回はインフルエンザやワクチンの現状を見て行きましょう。
今西洋介 2023.01.15
読者限定

ふらいと先生のニュースレターは、子育て中の方が必要な「エビデンスに基づく子どもを守るための知識」を、小児科医のふらいとがわかりやすくお届けしています。

過去記事や毎月 4 ~ 6 本すべての「エビデンスに基づいた子どもを守るための知識」を受け取るには有料コースをご検討ください。

有料読者の皆様からのご支援は、小児専門の性暴力対策センターなどの社会活動団体に一部寄付されます。ご登録お待ちしています!

今回は無料記事です。メールアドレス1つの無料登録で読めます。

***

インフルエンザは油断ならぬ

小児医療現場にインフルエンザウイルスの流行が戻ってきました。先日、小児科に回ってきた研修医の先生が「子どものインフルエンザって初めて見ました」と言っていました。それはそうです。実に3年ぶりの流行だから仕方ありません

1月13日、厚生労働省は46都道府県でインフルエンザ患者数が前週の倍だったと報告されました。厚労省幹部は2月後半頃までは感染者数が増えるのでは、との見解も述べています。

子どもにとって、インフルエンザウイルスは油断ならない感染症です。世界的に5歳未満の子どものインフルエンザの発症率は年間9000万件と推定されています(#1)。米国では毎年子どもの6-12%が毎年インフルエンザに感染し治療を行っています(#2)。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、4303文字あります。
  • インフルエンザ治療薬のよくある誤解3選
  • インフルエンザワクチンの最近の話題
  • マイオピニオン
  • 本日のまとめ

すでに登録された方はこちら

提携媒体・コラボ実績

サポートメンバー限定
ペットの死は子どもの発達にどんな影響がある?
サポートメンバー限定
着衣のままお風呂に入れていると性教育が遅れる?
読者限定
娘をママと呼ぶ母親〜機能不全家庭を考える〜
サポートメンバー限定
親は子どもと一緒に遊ぶべき?見守るべき?
サポートメンバー限定
外遊びをすると子どもの視力低下は防げるか
読者限定
「差別意識はないから」という言葉〜書籍と障害者差別の歴史を考える〜
サポートメンバー限定
「子どもを一人で寝かせてると愛着や発達が遅れるわよ」と言われる話
読者限定
我が家の真裏に3人の性加害者が住んでいるということ〜性犯罪マップ問題を...