「双子の人生は似ている」は本当か?
3月3本目ですね。
今月は5の倍数の日にニュースレターを配信する取り組みを行なっています。
つまり月に6本配信する計算になりますが、続けばいいのですが。。
という事で、今回もSNSで頂いたご質問にお答えしておきます。
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一卵性双生児は生後も似ているか、それとも違うか

双子の場合、一卵性だと似ている、二卵性は似ていないとよく言われます。
実際には体型、特性、疾病歴等、一卵性でも違うことがたくさんあります。一卵性はお腹の中以外でも意味があり、兄弟以上に身体的に似るのでしょうか?
今回は双子の話ですね。
私は小児科の中でも赤ちゃんを専門にしている医者ですが、この双子や三つ子がNICUに入院してくることは多いです。中には4つ子ちゃんもいましたが。こういう多胎児は早産になりやすかったりするので、NICUに入院してくるのが多い理由もわかります。
そんな中で、早産の子だと動脈に機械を入れて動脈波形を観察する事がよくあります。このおかげで、血圧が上がった、下がったを常に観察することができます。
そんな時、働いている自分としてはリアルタイムのバイタルサインを比べてみたりするのですが、不思議なことに双子はその時の血圧が全く同じ数値を出していた経験が多々あります。これは一卵性、二卵性関係なくです。
新生児科医としても大変不思議な経験なのですが、実は1回2回の話ではありません。16年間働いていて何度も経験するわけですから、双子の親御さんとしては当然そういう経験は多くされているでしょうね。
一方、発達外来をしていると双子を育てているご家庭からよく聞かれるのが、「一卵性の双子はそっくりと言われますが、うちの子たちはけっこう違うんです」というお話です。もちろん、「二卵性なのに周りからは似ていると言われます」という声もあります。
実際のところ、一卵性であることは「同じお腹にいたから似ている」という以上に、出生後の人生を通じて身体的な類似性に影響を与え続けるのでしょうか。
この問いに答えるために、まずは過去半世紀以上にわたって蓄積されてきた「双子研究」のデータを見てみましょう。
双子研究とは、簡単に言うと「一卵性の双子ペアと二卵性の双子ペアで、ある特徴(たとえば身長やBMI)がどれくらい似ているかを比べる」研究です。
一卵性双子はDNA配列がほぼ100%同じで、二卵性双子は平均50%の遺伝子を共有しています。つまり、二卵性双子は遺伝的には普通のきょうだいと同じくらいの類似度ということになります。もし一卵性のペアのほうが二卵性のペアよりもずっと似ていれば、「遺伝子が似ているからこそ似ている」と言えるわけです。
この原理を使って人類のあらゆる特徴を調べ尽くした、史上最大規模の研究があります。
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