ケンカするほど仲がいい?兄弟姉妹が別々に暮らすということ

今回はいただいたご質問に沿ってお答えします
今西洋介 2025.05.23
サポートメンバー限定

皆さんこんにちは。

今回はQ&Aコーナーで頂いたご質問に沿ってお答えするものです。

我が子を育てる中で、子ども同士の関係って親が最も気にするところですよね。今回は複数の子ども達を育てる中でお聞きしたというご質問者さんからです。

上の子と下の子の仲が凄まじく悪く、上の子と下の子が父、母にそれぞれついて分かれて暮らして良くなったという話を知り合いから聞きましたが、きょうだいが分かれて暮らすメリット、デメリットは研究されていますでしょうか。
ponさんからのご質問

ご質問ありがとうございます。

子ども達同士の関係が著しく悪い状況は、ご家族にとって非常につらいことですよね。特に、子ども達が別々に暮らすことで状況が改善したという話を聞かれたとのこと、そのような選択肢は少し驚きますが、それが本当に効果あるのか?という疑問を持つのは仕方ないことです。

兄弟姉妹の絆は、子どもの発達において非常に重要な役割を果たします。

関係が深刻な対立状態にある場合、子どもたち自身だけでなく、家族全体にとっても大きな苦痛となることは容易に想像できます。

兄弟姉妹は子ども達が社会に馴染んでいく(社会化すると言いますが)上で、強力な媒体です。

つまり兄弟姉妹というのは、子ども達にとって生涯にわたるサポートシステムとなり得ます

ある研究では、離婚した家庭で、兄弟姉妹の絆はその生涯にわたる期間、高い頻度の相互作用、そして離婚という共通の経験を持つことから、子どもの適応に独自に貢献する可能性があると述べられています(#1) また、ネグレクトや虐待的な家庭環境において、兄弟姉妹が1番の心の拠り所になることがあるとも報告されています。

何より、大変な時こそ、兄弟姉妹は支えになります。

親の離婚や家庭内のいざこざなど、ストレスが多い出来事があると、兄弟姉妹は同じ経験をした者同士として、気持ちを分かち合い、慰め合うことができます。この「同じ経験をした」ということが、子どもたちが困難を乗り越える助けになることがあります 。

兄弟姉妹は、家族の歴史を共有するたった一人の存在であり、この「共通の経験」はとても重要です。

特に家庭の中で大きな変化があった時には、子どもたちは混乱し、一人ぼっちだと感じたり、どちらの親につけば良いのか悩んだりすることがあります。そんな時、同じ経験をしている兄弟姉妹がそばにいることは、特別な安心感や理解をもたらし、孤独感を和らげる力になります。

ですから、兄弟姉妹が別々に暮らすことになると、一番必要な時に、この独特な支え合いの機会を失ってしまうかもしれません。

兄弟姉妹が別々に暮らすことのエビデンス

では仲が悪かった兄弟姉妹が分かれて暮らすことで関係が良くなった、というお話について、研究ではどのように考えられているのでしょうか。

この記事はサポートメンバー限定です

続きは、4326文字あります。

下記からメールアドレスを入力し、サポートメンバー登録することで読むことができます

登録する

すでに登録された方はこちら

提携媒体・コラボ実績

サポートメンバー限定
ハンタウイルス感染症で子ども達が気をつけるべきこと
サポートメンバー限定
小児科医が発達障害の子どもを診れなくなる時代がくる?説を検証
読者限定
RSウイルスワクチンを考える〜産婦人科医×小児科医スペシャル対談【前編...
サポートメンバー限定
AIが育児に与える影響、わかっていること・わかっていないこと
読者限定
発達障害の子どもに特化した中学受験塾とは?〜塾講師・松本先生との対談〜...
サポートメンバー限定
子どもにショート動画を見せ続けるとどうなる?
サポートメンバー限定
シンママは結婚するな、は本当なのか?「義理の父親は虐待が多い」説を検証...
サポートメンバー限定
日本の子ども達の運動能力は危機的に低下している?