助産師の妻が青ざめ、自分の右手の震えが止まらなかった話

娘が今SNSで話題の思春期早発症になり、父親の右手の震えが止まらなかった話です。
今西洋介 2024.06.15
読者限定

今回のニュースレターは非常に重いテーマですが、今SNSで話題となっている「子どもの下半身の診察を健康診断で行った件」をきっかけに思いついたものです。

群馬県のみなかみ町の小学校で、男性医師が健康診断で子ども達の下半身を見たとされる問題です。

その後の男性医師の説明では

「パンツを開いて、ぱっと見ただけですけど。成熟と成長のバランスが崩れてくるのは、この時期によく出てくる。それを見るためには、二次性徴がどう出てきたかを見ていくのが非常に大事」

と直接説明があったようです。

自分の考えとしては、結論から言うと、小児科医としてはその診察内容には理解できるものの、学校健診で全例に陰部を見る必要はない、子どもへの配慮が無かった、事前の説明が無かったなど、小児性被害を社会課題として取り組む立場として、また最近のセクハラに厳しい世間の目を考えると今回の件の擁護はなかなかしづらいと考えてしまいます。

では、子どもの健康を把握するのになぜ下半身を診る必要があるのでしょうか。

それは「思春期早発症」という病気を念頭に置いたからです。

思春期早発症と言っても普通の方はピンと来ませんよね。

ちょうど我が家の話をしたいと思います。

尚、この文章は助産師の妻と娘にあらかじめ読んで頂き、記載の了承を頂いております。

ふらいと先生のニュースレターは、子育て中の方が必要な「エビデンスに基づく子どもを守るための知識」を、小児科医のふらいとがわかりやすくお届けしています。

過去記事や毎月 5 ~ 6 本すべての「エビデンスに基づいた子どもを守るための知識」を受け取るには有料コースをご検討ください。

助産師の妻の青ざめた顔

この記事は無料で続きを読めます

続きは、4970文字あります。
  • 侮ってはいけない思春期早発症
  • 治療をどうするか
  • 素晴らしい配慮と説明
  • 配慮と説明
  • 参考文献

すでに登録された方はこちら

提携媒体・コラボ実績

読者限定
「女の子は言葉が出てくるのが早い?」「男の子の方が身体が弱い?」産婦人...
サポートメンバー限定
「母親が若いと子どもの知能指数は高い」「29歳を過ぎると知的障害児増え...
サポートメンバー限定
「発達障害は親の育児のせい」説を怒りの徹底検証
サポートメンバー限定
「トイレ行きなさい」声がけで子どもは頻尿になるか?
サポートメンバー限定
「家族そろって食事」は子どもの心を育てる?
サポートメンバー限定
子どもの鼻ほじりは鼻の穴を大きくする?〜科学で解き明かす親子の悩み〜
サポートメンバー限定
公園は子どもの心の特効薬?
サポートメンバー限定
Q&A; 子どもの滑舌悪い、うつ伏せ遊び、時代毎の出生体重の変化