親以外に見守ってくれる大人がいることのエビデンス

子どもにとって親以外に自分のことを見守ってくれる大人がいる事はいいことなのでしょうか?今回はこちらのエビデンスに迫ります。
今西洋介 2024.02.01
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子どもの成長や発達は一つの要素で決まりません。

勉強で色んなことを知ったり、友達がたくさんできて彼らから影響を受けたり、親や兄弟から色んなことを教えてもらったり、と様々です。

両親からの影響は大きいですが、もちろんそれだけではありません。

最近、「子どもの居場所」がキーワードで、家庭以外の場所で子どもを支援をする団体が増えています。

今回は、この「子どもの居場所」、親以外に見守ってくれる大人がいるのは子ども達にとっていい事なのか検証していきましょう。

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なぜいま「こどもの居場所」なのか

最近、「こどもの居場所」というキーワードに注目が集まっています

こどもの居場所とは、具体的な場所を表す訳ではありません。

こども・若者が過ごす場所・時間・人との関係性全てが、こども・若者にとっての居場所になり得ます。物理的な「場」だけでなく、遊びや体験活動、オンライン空間といった色んな形のものが「こどもの居場所」となり得ます。

今年の元旦に発生した令和6年能登地震においても、NPO法人カタリバが「みんなのこども部屋」という場所を現地で作って、子どもの居場所を確保しました。

震災という過大なストレスが発生する中で、この試みに助けられたこども達や親御さんは多いでしょう。

先々週、この能登での「こどもの居場所づくり」に、こども家庭庁が1団体あたり年度内は500万円を上限に活動費を補助することを発表しました。

では、今なぜ「こどもの居場所」の必要性が叫ばれているのでしょうか。

それは、こどもを取り巻く環境が非常に厳しいものになっているからです。

下のグラフを見てみましょう。

時事通信ニュース(2023/9/7 児童虐待、最多21.9万件=22年度「警察から」半数超―こども家庭庁)より引用

時事通信ニュース(2023/9/7 児童虐待、最多21.9万件=22年度「警察から」半数超―こども家庭庁)より引用

全国の児童相談所が2022年度に対応した虐待相談件数は21万9170件であり、1990年の集計開始以来、32年連続で最高値を更新し続けています。昨今マスメディアでも叫ばれている通り、児童虐待は右肩上がりなのです。これには面前DVの増加が関わっていますが、これはまた後日に。

また、地域のコミュニティが弱くなり、近所付き合いなどの繋がりの希薄化が昨今言われています。少子化も進み、子どもを地域のコミュニティの中で育てるという事がだんだん難しくなっているのです。

それを受けて、こどもの居場所づくりに関する政治的な動きも活発化しています。岸田内閣は昨年末に「こどもの居場所づくりに関する指針」を閣議決定しました。こども家庭庁のリーダーシップの元、こどもの声を聞き、彼らの視点に立った居場所づくりを進めているのです。

こどもの居場所の効果は

では、このこどもの居場所の効果はどうなのでしょうか?

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