子どもの学びを促す体験とは〜最新研究から〜
皆さん、こんにちは。寒い週末でしたが、変わらずお過ごしでしょうか。
育児をしていると子どもの学習について興味を全く持たない親はいないでしょう。子どもが物を学ぶ際、どのような刺激があったら1番学びやすくなるのでしょうか。
今回は半年前に発表された、これをテーマにした最新の研究を解説していきます。
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子どもの学習は親の関わりから?
育児をしていると、子どもには多くの事を学んでほしい、そして色んな経験をしてほしいと望む親も多いでしょう。何事も経験をしないと新しい学びは得られませんから、養育者としてそう思うのは当然のことでしょう。
ここに興味深い調査結果があります。
ベネッセの幼児教育ブランド「こどもちゃれんじ」は、2020年に新成人1,030名を対象としたアンケートを行い、幼児期の親の関わりと現在の自己認識との関連を調べました。その結果、新成人の約7割が「自分で考えて行動する」(74.3%)人間だと自己評価し、約7割近くが「好奇心旺盛である」(68.4%)と答えています。現代っ子は自己肯定感が低いと揶揄する専門家もいますが、この数字を見る限り、そうでもなさそうです。
さらに、これら「自己評価が高い」と答えた層では、幼児期に「やりたい事を大切にしてもらった」経験をもつ役割が有意に高いこともわかりました(#1)
もちろん経験を促す幼児教育ブランドの調査である事は解釈に注意が必要ですが、幼児期に保護者が子どもの興味・関心を尊重していた人ほど、大人になった現在も、自主性や探究心を持ち前向きに将来を捉える傾向が示された事は事実なようです。
またこんな調査結果もあります。
教育メディア事業を手掛けるARINA株式会社は、自社運営する親向けサイト「おうち教材の森」にて子育てに関する調査を発表しています(#2)。2022年には中学生以下の子どもを持つ全国の保護者200人を対象に「子どもに聞かれた素朴な疑問」調査を実施しました。最も多かった質問は「人は亡くなるとどこに行くの?」で、大人でも答えに戸惑うような死生観に関する問いが第1位でした。子どもたちは目に見えない世界への不思議を抱き始め、「この世を去ったら別の世界へ行くのか?」といった不可能・未知の現象への関心を示しているのでしょう。
このように日常の中で子どもが親に投げかける疑問が、子どもの「考える力」を養うのにちょうど良いのでしょう。
では親としては一つの疑問が起きてきます。このような疑問に直結する子どもの学習は、どういう状況で最も起きやすいのでしょうか?子どもには何でも体験を、と言いますが、一体どんな体験が1番子ども達の学びにとっては良いのでしょうか?
今回半年前に発表された最新の研究を軸に解説していきたいと思います。
米国ジョンホプキンス大学の研究
提携媒体
コラボ実績
提携媒体・コラボ実績



